札幌市の理容室が探せる！見つかる！

Ａ．色が抜けて白くなっている部分を100倍くらいに拡大してチェックしてみればはっきりするのですが、｢縮毛矯正｣をやっていることと、｢手触りも毛先だけ良くない｣ということから、直接診なくても症状は｢結節性裂毛症｣になっていることが考えられます。
　毛は｢海苔巻き寿司｣のような構造になっているのですが、その｢ごはん｣の部分に相当する｢毛皮質＝コルテックス｣の部分は無数の細長い繊維が集まってできています。
その繊維と繊維をくっつける働きをしているのが｢重湯｣に相当する｢間充物質＝マトリックス｣で不適切にパーマをかけたり縮毛矯正などをすると、この間充物質が流出してしまい、繊維がバラバラになり、髪の毛は非常に乾燥しやすくなってしまいます。そのような状態のところに脱脂力の強いシャンプーをしたり、ブラッシングなどをすると、力の加わった部分の繊維がバラバラになり、竹箒の先を両側から合わせたようになって白っぽく見えるようになり、両側から引っ張るとその部分から簡単に切れてしまいます。
　繊維がバラバラになった状態は結節性裂毛ができている部分から根本側に向かって４～５cm位まで進んでいますので、できることなら白くなっている部分から根本側に向かって５cm以上カットして、その後、毛先を保湿するようなトリートメントを続けることが必要です。シャンプー剤は弱酸性のものを使って優しく洗い、トリートメント剤はＰＰＴやＮＭＦ(天然保湿因子)などの配合されているものを使います。毛先にはオイルなどを塗って乾燥を防いだり、クリアタイプのマニキュアをしておけば発生を防止することができます。
　まれに甲状腺機能低下症などの内因性による場合があり、この場合は毛先側よりも頭皮側に多く発生し、白い部分が一本の毛の中にいくつもできて点々としていたり、自然に切れて部分的に１cm位の長さになってしまうことがあります。

（全理連中央名誉講師　板羽忠徳）

この記事は理楽TIMES 第413号より抜粋しました。