Q 私はもともと、結構眉毛が濃かったので、カットしたり、眉毛の下を剃っていました。剃り過ぎたので一度伸ばそうとしたところ、３週間位たっても「ザンバラ」になって伸びなくなってしまいました。眉毛についてのケアがの方法があれば教えて下さい。（静岡県 K・M雄 １９歳）
A 眉毛についてのメカニズムはあまりよく知られていないのが現状で、一応は男性ホルモンの支配下にあるとされています。しかし、二次成長期を迎えてもグングン伸びるわけでなく、あまり強い影響は受けていないようです。
また、はっきりとした原因は分からないのですが、老年になって男性ホルモンの働きが衰えてくると、逆に鼻毛や耳毛とともにその成長期が次第に長くなり、老化の徴候して長い毛が目立つようになってきます。
眉の外側は甲状腺ホルモンの影響を受けており、甲状腺機能低下症になると眉毛の外側、３分の１が抜けたり、薄くなってしまいます。
眉毛は家系や民族など遺伝的傾向が強いと言われ、眉の形もさまざまです。昨年トルコを旅行した時に眉が一直につながっている人を何人も見かけたので、日本人の場合は「一本眉で男らしい」などと言うことから聞いてみたところ、個人差はあるでしょうが、トルコ女性は日本女性がハゲを好まない人が多いのと同じように一本眉の人を好まないということで、「眉の間を剃ったら」と言うのは「かつらを着けたら」と言うようなものだということでした。
眉毛が生えてから抜けるまでのヘアサイクル（毛周期）は、休止期を含めて４～５ヶ月位で、１日の伸びは約0.18mm、１ヶ月に5.4mm位伸びるのが平均で、比較的休止期の毛が多くなっています。
普通、数百～1200本位生えていて、モザイクパターン（いっせいに抜けない)で抜けています。
眉毛を伸ばそうと思っても、３週間位の状態ですと伸びている眉でも3.8mmで、休止期のものは伸びないでそのままになっていますので、「ザンバラ」という状態になっているのです。
眉の下側を剃ったからといって濃くなったり、薄くなるものではなく、完全に生え変わるのには４～５ヶ月位かかりますすで、この期間待てばもとのような濃い眉に変わっていくでしょう。
ケアの方法ですが、眉墨を使って薄いところをカバーすると、炭素の影響で毛根部が乾燥してしまい、かえって抜けやすくなってしまいますので、眉墨を使う場合は次のようにしてください。
朝晩２回、眉に油脂分の補給をすることで、少量の保湿系のローションかホホバオイルを薄く地肌の部分から付け、アイブロー・ブラシで眉頭は下から上へ、眉尻は顔の内側へブラッシングしておくと良いです。
（全理連中央講師 板羽忠徳）
この記事は理容展望より抜粋しました。
