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こちら理容室BLOG

2012.07.01

実践理容クリニック(毛染とブリーチはどちらが傷みますか?)

Q 自分で毛染をしたら、毛先がパサつくようになってきました。友人のブリーチした髪よりも傷んでいるような気がします。毛染とブリーチはどちらが傷むのでしょうか?それから、すごくシミたのですが、頭皮にやさしいものありますか?(茨城県 K・S夫 19歳)

A 一口に毛染と言っても、カラースプレー、カラームースなどの一時染毛料、ヘアマニキュア、カラーシャンプーなどの半永久染毛料、ヘアカラー、ヘアダイなどと呼ばれる永久染毛剤がありますが、毛先がパサついたということは、永久染毛剤により染めたものと思います。これは現在、最も多く使用されている合成染毛剤で、酸化剤を用いるので酸化染毛剤とも呼ばれ、酸化染料とアルカリ剤(中性、酸性のものもあります)を主成分とした1剤と、過酸化水素水などの 酸化剤を主成分とした2剤に分かれています。
1剤の酸化染料は、酸化することにより発色する染料で、これに2剤の酸化剤を加えて染毛剤として毛髪に塗布すると、まず1剤に含まれていたアルカリ剤により膨潤軟化してキューティクルが開きやすくなり、浸透が容易になってきます。ついで毛髪中のメラニン色素を酸化剤が分解し酸化脱色を行うようになってきます。一方では酸化剤が酸化染料を逐次、酸化重合させて発色しながら巨大高分子の色素顆粒をつくり、これが固有の色を発色するようになってきます。
2剤の過酸化水素水が酸化剤として十分な力に脱色をしなければなりません。その時、毛髪中のタンパク成分も酸化するため、ケラチン内部の結合にも大きく影響を与えることから、髪は非常に傷みやすい状態になってしまいます。
ブリーチ剤はと言いますと、酸化染毛剤の酸化染料を含んでいないようなもので、2剤の過酸化水素水から出る酸素により、毛髪中のメラニン色素を破壊して酸化脱色するもので、もちろん明るくすればするほどダメージの度合いも大きくなっていきます。
これらのことから求める明度が同じ場合は、酸化染毛剤の方が脱色度合いが大きい分、ダメージも大きくなってしまうことになります。
中性タイプや酸性タイプのものは2剤の酸素の発生量が少ないため、脱色度合いが小さい分、比較的ダメージは少なく、2剤濃度が同じで、同じ時間作用させた場合は損傷の程度はほとんど同じですが、見た目のダメージ度合いは明るく見えるブリーチの方が大きく感じます。(全理連中央講師 板羽忠徳)

ここでは本文で紹介している事柄について補足的に説明します。 ◯ ◯ ◯ 参考解説

●頭皮に付けないように...
染毛剤やブリーチ剤は頭皮に付けるものではありませんので、「頭皮にやさしい...」というようなものではありません。
プロがやる場合でも頭皮に付けないように行うことは難しい技術ですので、自分で頭皮に薬剤が付かないように染めることは非常に難しいと思います。
頭皮に付けないように塗布すると、髪の根元側が染まらなかったり、ムラに染まってしまいますし、根元からきちんと染めようとすると地肌に付いてしまいます。
私が学校などで教えている方法としては、言葉では説明しにくいですが、髪を分けて本を開いたような状態にし、毛染めブラシを頭皮と平行に寝せて、分け目の上をなでるように塗布してから、分け目と直角に毛先側を塗るという技法を教えていますが、この方法ですと分け目の地肌にはつかないで、髪の根元スレスレから染上げることができます。
カラーリングで弱った髪はキューティクルが膨潤していたり、はがれたり、間充物質が流出して乾燥しやすくなっています。はがれたキューティクルが修復するというものではありませんが、PPTやNMFなどの含まれているトリートメント剤でケアし、乾燥や損傷の増幅から守らなければなりません。
頭皮にはとにかく付けないように注意することが大切ですが、炎症やカブレなどが起こっていなければ、シミる程度の軽い頭皮の痛みは自然に回復してきます。炎症やカブレが発生しているようでしたら、ひどくならないうちに皮膚科の受診をお勧めします。ステロイド剤などが処方されることと思います。
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この記事は理容展望より抜粋しました。



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