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こちら理容室BLOG

2012.11.10

実践理容(クリニック ベタつき、バサつき、フケ、痒みの対処法は?)

Q頭髪の石けんで洗っているのですが、洗う前は頭皮がベタついていて、洗うと髪がバサつきます。脱脂力が強すぎるのでしょうか?皮脂を取ると、皮脂は多くなるのでしょうか?痒みもフケも多くなりましたが...。

A髪の毛に含まれている脂質は1~8%(普通は3.5%位)で、しなやかさや艶を保っていますが、皮脂腺の働きが活発な場合は、髪の毛表面に皮脂が付着し、すぐにベタついた感じになってしまいます。 付着した皮脂腺由来の皮脂はシャンプーをすることにより取り除くことができますが、シャンプー剤の種類や髪の毛の損傷度合いによっては、髪の毛に含まれているCMC脂質(蛋白質結合脂肪酸・セラミド、コレステロール)などの脂質も同時に失うことがあります。
 昔の石油系のシャンプー剤は脱脂力が強く、皮脂も脂質も取り除いてしまうため、パサパサになってしまうようなものがありました。
 石けんによる洗髪は、水中に存在するカルシウムやマグネシウムと石けんが反応し、洗髪後、水に不溶性の石けんカス(金属石けん)ができ、毛髪や毛穴に残留するようになり、これが毛髪の艶を悪くしたり、痒みのもとをつくることがあります。
 また石けんはアルカリ性のため、毛髪が膨潤してキューティクルが開いた状態になり、このような髪同士がこすれ合うため、傷つきやすくなったり、髪の毛のタンパク成分である間充物質がキューティクルの隙間から少しずつ溶かし出されてしまい、乾かすとパサパサになったり、柔軟性が失われて艶や感触が悪くなることから、脱脂された感じがするようになります。
 石けんはアルカリ性ですので、クエン酸などの酸性リンスを行って中和すれば膨潤していた髪の毛が収斂し、シャキッとしてサラッとした感じになりますが、指通りが悪く脱脂が感じられるような場合は髪の毛にホホバオイルなどを数滴つけておくことが必要になります。
 一般に使われているLES・Na(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩)、PS(モノラウリン酸ポリオキシエチレン)で洗い、整髪料などを付けない状態にして毛髪の皮脂の回復状態を測定した実験によると、シャンプーをして2日後には58~65%まで回復していましたが、毛穴の周りの皮脂の状態は洗う前と同じになっていました。
 「皮脂を取ると皮脂が多くなるか」ですが、もし本当に多くなるようであれば皮脂の分泌が少なくて乾燥した頭皮の人はほとんど洗えば良いということになりますが、こんなことをしたらますます乾燥した頭皮になってしまいます。
 皮脂の分泌量は体質が関係し、性ホルモンのアンドロゲンやビタミンの代謝異常、脂っこい食事や甘い物、気温の上昇、睡眠不足などの影響によります。
 石けんで洗ってよくすすがなかったり、酸性リンスをしないような場合、雑菌や微生物が繁殖しやすくなり、痒みやフケを引き起こしやすくなります。 
 (全理連名誉講師 板羽 忠徳)
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この記事は理容展望より抜粋しました。


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